6月15日にプレイ開始し、6月24日(性格には6月25日の1:00頃)にコンプリート完了しました。(この記事は予約投稿です)
誇張なく「睡眠時間を限界まで削って」クリアまで走り切りました。
めちゃくちゃ疲れたー!
20代ならともかくこの年でこのプレイスタイルはまじで寿命が縮むのでやめよう。死ぬかと思った。
完走した感想ですが。
「文句なしに面白かった」「寝る間を惜しんでプレイするくらいに楽しかった」のは間違いないのだけれど
終わった後に「ぐうの音も出ないほど感動した」と言う感じでにはならなかった。
歴史に残る名作!とかそういう感じとはなかなか言えないし、友達とかにおすすめするかというとボリュームが多すぎて難しい。
でも、少なくとも私個人としては、このゲームをやれて本当によかった。
いいところも
悪いところも
たくさん語れる部分が多い作品です。
語りたいので、プレイ人口がもっとたくさん増えてほしいなと思いますね。
作品がやろうとしたことはとてもおもしろかったと思う
・まず最初にトゥルーエンディングを見せられ、神の視点抜きで精一杯やった時にみんながどこまで到達できるかというところを見せてもらった。
主人公たちは美しい生き様を見せてくれたけれどったけれど、「SWAN SONG」のように悲しい終わり方でもあった。
・そのトゥルーエンドを「EVER17におけるブリックヴィンケル」的な存在による介入を使って、
解体し、再構築することで全員生存できるベストエンドに作り変えてしまおうという試行錯誤が
100のエンディング分岐を生み出す、という作品のコンセプトはとてもやりごたえがあって面白かった。
しかもEVER17と違い、作品の介入ポイントが2つ以上あるというところがすごい。変数が2つになっただけで物語のゆらぎが大きく増えた。
最終シナリオ「SF編」に突入するまでの盛り上がりはもう完璧だった。
主人公ととある人物は、それぞれの立ち位置から「みんなで生き残るエンディング」を目指す。
それを外部から見ているプレイヤーとしては
・まず敵サイド。今までのあらゆるルートで、みんなが生き残るための様々な障害を見せられてきた。
特に仲間の中にいる裏切り者でありならが主人公に並々ならぬ執着を示す◯◯との因縁とか
「ワザワイの箱編」「血みどろ編」「デスゲーム編」「推理編」などで散々こちらを苦しめてきた「△△」が印象的で
こいつとの戦いは最終編まで持ち越され、どうなるかワクワクした。
・味方サイド。トゥルーエンドのときよりも各メンバーの性格を知り、
使えるリソースや最初は知り得なかったヒミツもたくさんしって打ち手が増えた。
最終シナリオではこれらの積み重ねの総力戦が楽しめる・・・私はそういう展開を期待していた。
しかし、実際には最終シナリオは2つに分岐するのだが
そのうちベストエンディングに到達できるルートでは「△△」が途中から全く邪魔をしてこなくなる。
しかも、最初から全くいないことになってるというならともかくED56でちゃんと登場するのでちゃんと「いる」のに。
もう片方の分岐ではちゃんと「△△」と戦うが、この2つがばらばらになってしまっているため
「今まで積み重ねられてきたすべてを使っての総力戦!」という感じにはならなかった。
あくまで私の願望というか妄想なんですが・・・
最終シナリオくらいそこはビシッと決めてほしかった。
最終シナリオはバッドエンド以外の分岐は要らないから、一本道に集約する感じが欲しかった。
これはもう露骨に「100日」という制限が足を引っ張って1つの話に全部入れきれなかったとか
100のエンディングを作るために別々にせざるを得なかったとか事情は当然あるでしょう。
そのコンセプトは尊重したいのだけれど、
個人的な好みを申し上げるのであれば
「100ものエンディングに発散する、風呂敷を広げていく話」だからこそ最後は収束させてほしかったのだ。
その点においては
「YU-NO」だとか
「Extravaganza」だとか
「ひぐらし」といった形で、
完成度はともかく強引にでも最後にいろんなネタを収束させて
「これが俺の見せたかった完璧なエンディングじゃい!」
ってやってくれた作品と比べると終わり方のインパクトはかなり弱い。
特にこの作品は作品構造自体が「ひぐらし」と「YU-NO」を下敷きとしているので、
それの流れをくんだ上で、「最後は一本道」っていう展開で良かったと思うんだ。
最後まで細かく分岐を入れて
せっかくの最終シナリオでも見せ場をを分散させてしまったのは
とてももったいなかったと思う。
繰り返すけれど、これはあくまで私の好みの話
「どんだけぶっ飛んでても、YU-NOやランスシリーズみたいに、最後は一本道にしてほしかった」
というのは・・・あくまでわたしのわがままであることは承知してます。
作品のコンセプトが「100日 ☓ 100のエンディング」
「選択次第でシナリオが分岐する」なのだからまぁ、
作品のコンセプト的にこうならざるを得なかったのかもしれません。
それでも、本当に「終わりよければすべてよし」という意味で考えた時には
ここまでずっとやっておいて、最後の見せ方で読者の感想が拡散してしまうと
じゃあプレイし終わった人間は何について語り合えば良いのだろう・・・ってなっちゃう。
SNS全盛期のマーケティングを考えた時にめっちゃ不利になるんじゃないかなあ。
とはいえ私が考えつくようなことは100も承知で作られているとは思う。「覚悟の作品」
今のご時世にここまでのボリュームの作品を
分割商法も一切せずに1つのパッケージで出しちゃうのは本当にすごい。
そんなにバク売れしているという話はきかないので
このボリュームを考えたら制作費用を考えた時に赤字だといわれても全然驚かない。
そして、ボリュームが多すぎるゆえになかなか広まっていかないような気もする。
そこまですべて覚悟の上で、この作品を作ったのだと考えると
制作陣の覚悟と熱量に圧倒されるばかりである。
やってる間すっごいしんどかったし、文句言いたいことはたくさんあるけれど
それでもこの作品はやってよかった。
私はそう思っています。