怒り感情の自己認識や表出が遅れる背景には、アレキシサイミア(感情識別困難)や解離傾向といった神経心理学的特徴がある。
1. 遅延性怒り反応の医学的意味
近年、「怒るべき状況で脊髄反射的に笑ってしまう」「自分が本当に怒っているか分からず、あとでじわじわ怒りが来る」といった
遅れて感じる怒りについて注目が集まっている。
これの最悪パターンは田房永子さんのマンガ「キレるわたしをやめたい」で描かれていた
「怒りの原因に対しては怒れないくせに、自分に優しくしてくれる人に理不尽な怒りをぶちまける」という現象である。
まじでこれ最悪なので、これを私にやってきたやつマジで◯すつもりで追い返すことにしてる。
お前の親だの彼女が酷かったからといって、私に理不尽な感情浴びせてくてくるやつは◯んでほしい。
(という感じで他の人からウケた怒りを読者に対してぶちまける最悪ムーブをする筆者をみて、このムーブがいかにタチ悪いか理解してほしい。ともあれはてなブックマークは滅びるべきである)
多かれ少なかれこの「遅延性怒り」はなにかと問題になるので
各自が「そういう怒りがある」ということを理解したうえで、対策を考えてほしい。
精神医学研究では、以下のような要因が関連すると報告されている。
1️⃣アレキシサイミア(Alexithymia)

感情を識別・言語化する能力の低下を指す特性で,身体症状としての変化は感じても「自分が怒っている」と認識しにくい。
アレキシサイミア度が高い人ほど,ネガティブ感情(怒りなど)を抑圧し,後から反動的に表出しやすいとの知見もある。
2️⃣解離傾向(Dissociation)
強いストレスやトラウマ体験に対する防衛として,感情や記憶から一時的に切り離される反応。「今は感じられない」状態が生じ,後から感情が追いかけてくることがある。
3️⃣神経発達症(ADHD,ASD)との共存
ADHDでは感情調節の困難とアレキシサイミアが併存しやすく,怒り感情の自己認識が遅延することが多い。
自閉スペクトラム症(ASD)でも感情認識の遅延がみられ,怒りの把握が後手に回る可能性がある。
2. 遅延性怒りのメカニズム
これらの要因が組み合わさることで,以下のようなプロセスが生じると考えられている。
1️⃣初期情報処理の偏り・抑制
アレキシサイミアや解離により,怒りに関わる身体的兆候(心拍上昇,筋緊張など)は生じても,「怒り」としての認識が阻害される。
2️⃣後期再評価・反動的表出
事後に「抑え込まれていた」感情が徐々に浮上し,他者との関係性や状況が再評価される過程で,遅れて怒りが顕在化する。
3️⃣反響的怒りと自己調整困難
初期認知の曖昧さが誤解を生み,後から生じる怒りが強く感じられ,自己調整がさらに難しくなる悪循環に陥りやすい。
3. 解決策と治療戦略
これらに対しては感情気づき訓練やマインドフルネス、認知行動療法などによる介入が有効である。
遅延性怒りに対する具体的な介入法として,以下が有効性を示している。
1️⃣感情識別トレーニング 自身の身体・感情兆候をラベリングし,怒りを含む感情の識別力を高める。ジャーナリングや感情カード使用など。
アレキシサイミア改善による感情調節向上
2️⃣マインドフルネス 呼吸・身体感覚への注意集中を通じて,瞬間的な感情気づきを促す。感情の抑圧回避とリアルタイムでの自己認識に寄与。
ADHD・解離症状の情動処理改善効果
3️⃣認知行動療法 (CBT) 怒りを引き起こす思考パターン(自己否定的解釈,過度一般化など)を認知的再構成し,情動再評価スキルを習得。
怒りの遅れて表出する状況での不用意な反応減少,自動思考の修正効果
4️⃣弛緩訓練 (リラクセーション) 身体的緊張を意図的に緩め,自律神経の安定化を図る。怒り兆候を早期に捉え,急激な高まりを予防。
心身両面からの情動調整,遅延怒りのピーク緩和(呼吸法,漸進的筋弛緩法)
5️⃣集団療法・サポートグループ 同様の情動処理困難を持つ他者と経験・対策を共有し,自己理解と承認を深める。孤立感減少,実践的対処法の獲得。
社会的支持による情動的回復力向上
遅延して沸き起こる怒りは,感情認識・表出に関わるアレキシサイミアや解離と深く結びついている。
適切な感情認識トレーニングやマインドフルネス,認知行動療法,リラクセーション,集団支援を組み合わせることで瞬時の怒り気づきと自己調整能力を高め,後からじわじわ来る怒りの緩和につなげられる。個々人の特性に合わせた多面的アプローチが鍵となる。
これね、ちゃんと対策しないとそのうち「自分の感情を全部YouTubeとかSNS上のインフルエンサーに代弁してもらいたがる💩製造機」になっちゃうよ。
「どうしたんだ、知世?」
「眠れないの。眠ろうとするとあの(お父さんの悪口を言ってたやつの)やーな大笑い声が浮かんできてムカムカしちゃうの」
「困ったなぁ」
「私のハートはもういいやと思うんだけど、私のプライドは許さないの。…プライドってめんどくさいものだね」
「でもお父さんはプライドの高い知世がいいと思うよ。」
「え?」
「プライドっていうのは、自分がいちばんだって偉そうにすることでもなく傲慢な態度を取ることでもなくてたとえば知世が何十億人の人たちの中でほかならぬ知世であるために必要なものだと思うんだ。」
「IDカードみたいな?」
「そうだな、でももっと重たい。旅行かばんのようなものかな。すべての人があらかじめかならず1つずつ持ってる。
型はそれぞれ違っていても重さは皆同じなんだ。女の子も男の子も、大人も、子供も。
持って歩くのはなかなか大変だ。だからこんなものは邪魔だと思ったら捨ててしまってもいいわけだ。それがその人の意思ならね。
でも中にはとんでもないバカなおせっかいがいる。"君は小さな女の子だから、こんな重いカバンなんかもっちゃいけないんだよ。必要ないんだよ"なんていうやつだ。」
「はりたおしていいのね?」
「うーん、、、まぁ」
「お墨付きがでたわ」
「それから、みんなのカバンをまとめて持ってあげようという人も出てくる。大きな一つの荷物にしてしまおうってね。それは楽ちんだけど、とてもこわいことだ。どこに運ばれるかわからないんだから。
やっぱり自分のカバンは自分一人で持たなきゃならないんだ。だから、知世のカバンをお父さんが持ってあげることもできない。
お父さんがやれるのはせいぜい知世がカバンの重さに負けないようにたくさんご飯を作ることくらいだな」
「やっぱり腕力よね」
「精神的な、ね」
「ムカつくことがあったら、ちょっと考えてみるといいんだよ。どうしてそんな気持ちになるのか。それは自分のことを知る手立てになる」
「キーっとなるのも無駄じゃないんだね」
「そう、その上でやっぱり言うべきことがあると思ったら冷静に対処すること」
「それでもわかんない奴だったら、張り倒す!」
「……どうしていつも、そこに…」…
……
………「わかった!」
「え?」
「お父さんを悪く言われると自分のことよりすごく頭にくるのは、お父さんが一番大切なポイントにいるからだわ。知世が知世であるための。そう思えば、重いカバンもへっちゃらだわ」
まさにこういうのが参政党であり、日本保守党であり、インフルエンサーなわけ。
こういうにハマるのは、自分の不安とか感情というバッグを人に持ってもらいたくてしょうがないんだろうなと。