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2017年9月13日 はてな株が暴落

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9月13日のはてなの株価

はてなに高い成長を期待して高値で株を買っていた株主さん、来年度決算予想を見てソウルジェムが濁る

9月12日に、株式会社はてな決算短信が出ました。

2017年度は非常に好調でしたが、2018年度に大幅減益予想。

①会社のことをよく知らずに
四季報の数字だけ見てはてなに引き続き高い成長を期待して
③高値で株を買って
④決算を持ち越してしまった

株主さんたちは、来年度決算予想を見て絶望し、持ち株をストップ安寸前までぶん投げる事態になりました。なぜこんなことになってしまったのか……



株価の基本中の基本。 株価は「利益」と「ビジネスの成長率」の2つをまず考える

株価は究極的には2つのファクターに分解できます。

株価=EPS(一株当たりの利益)×PER(株価収益率)

・企業が成長すればEPSが伸びる      =株価が伸びる
・将来の成長への期待が高まればPERが伸びる=株価が伸びる

つまり、利益がちゃんと出せていて、
その利益が今後さらに伸びると期待されていたら株価は上がります。


短期的には為替や需給、市場環境など様々な要因があってとても複雑ですが
長期的に見れば、この2つが分かっていればそうそう間違うことはありません。


この軸で考えたときに、投資方法は3つ存在することになります。

①EPSが高いのに株価が低い会社の株を買う(割安株投資、アセット株投資)

②EPSがこれからグンと伸びそうな会社の株を買う(成長株投資)

③市場全体が成長しそうな会社の株を買う(海外株投資)


つまり「成長する企業の株」を買うのが投資です。ただ、誰がみても成長しそうな株はすでにみんな高値で買ってます。なので「これから成長しそうなのに、みんながそのことに気付いてなくて安い状態の株を買う」というのが投資の基本です。






はてなのバリエーション :PER40倍超=かなりの高成長企業とみなされていた

はてなの年間売り上げは18.9億。経常利益は3.5億。
法人税を払った後に残る純利益は2.3億です。
これに対して、はてな時価総額は昨日まで80億円以上ありました。

株価収益率が40倍を超えていたんですね。

これはかなり高い数字です。今の利益を積み重ねていくと、時価総額分稼ぐのに40年以上かかるということであり、高成長が続くと思われている企業以外でなかなかこういう数値はつきません。

実際のところ、上場「直後」の業績はなんか成長してるように見えていたんですね。
はてな (はてな) 【3930】:決算/業績・財務推移 [通期/半期/四半期] | 株探

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なぜはてなの株価は暴落したのか=高い成長への期待が剥げ落ちてしまったから

はてなは先程も述べたとおり、ものすごい成長が今年も来年も続くことが期待されていました。具体的に言うと、PER40倍という数字は、EPSが年40%成長することが5年間続く、くらいの想定になっています。(実際には成長が10年続くと思われているなら年平均の成長率は20%で十分です)

PEGレシオの意味を探る|エナフンさんの梨の木

この会社のことよく知らない人が数字だけ見て、しっかり成長している優秀なシステム会社、と思われていたのかもしれません。

実際は高成長どころか大幅減益という落とし穴が待っていました。

今年度は売上こそ2割増しに成るようですが、利益率が減少しており、これではとても今の株価は期待できないね、とみなされているということですね。

四季報を鵜呑みにして決算を持ち越すと時々こういうことがあるので気をつけましょう。特にマザーズに上場している、上場してから年季の浅い新興企業は、よく知らないなら決算持ち越しはよほどの勝算がないかぎりやらない。これも基本です。


成長性を考えるときは、必ず良い点も悪い点も踏まえて「ビジネスモデル」を理解する

さて、はてなはどういう理由で成長が期待されていたのでしょうか、こういうのは自分で調べられるようにならないといけませんが、Yahoo掲示板あたりで騒がれてるのを見ると色んな人があることないこと書いていて面白いです。

①3年で売上2倍強、経常3倍強、伸び率は更に上昇中。その実力・将来性はアカツキと似ているが、まだまだ株価に織込まれていない。そろそろ、巷に認知され始めたか?

→これは先程言われたように、直近2年の成長がそのまま続くと安易に考えた人の発言ですね。投資のド素人がよくやらかす失敗ですので気をつけましょう。

具体的に言うと、ブロガーがPVの伸びをグラフにして出してきた時に、数字だけ見て「あ、この成長が今度も続くに違いない」と思ってしまうようなものです。ホントはもうこれがピークかもしれないし、逆にこれ以上伸びるかもしれません。はてブ営業やはてなスター営業で伸ばした数字ならすぐに止まりますし、面白い記事を書いている人の認知がジワジワ広がって数字が伸びたなら今後もっと伸びることが期待されますよね。ちなみに、はてなブログでPV報告を刷るやつはだいたい前者のほうなので「PV報告したところで成長が止まる」傾向にあります。信じてはいけません。

②2017-07-21 はてなNintendo Switchソフト「スプラトゥーン2」のゲーム連動サービスを共同開発

スプラトゥーン2」は、販売実績480万本(2017年3月末時点)の話題作であるWii U?「スプラトゥーン」の続編ソフトとして注目が集まっています。このたび共同開発した「イカリング2」により、「スプラトゥーン2」と連動した対戦成績の閲覧やソーシャルシェア、ゲーム情報のチェック、ゲーム内アイテムの入手などが可能になります。

大人気ソフトスプラトゥーン関連で上がると期待されたようです。 いくらスプラトゥーンが人気とはいえ、はてなが手がけているのはごく末端のプロフィール関連の部分だけで、これでそんなに収益が上がると期待するのはアホでしょう。というより、スプラトゥーン1の時にも同じことやってたわけで、その収益が微々たるものだったのだから、2で爆発的に伸びるわけはありません。こういうので成長を煽るのはインチキさんなので信用してはいけません。

③産官連携の新規事業創出プロジェクトに参加
日本政策投資銀行(東京都千代田区)とWeb上のスタートアップコミュニティーを運営するCreww(東京都目黒区)が9月19日に開始する産官連携の新規事業創出プロジェクト「KYOTO OPEN ACCELERATOR」(京都オープンアクセラレーター)に参加すると発表したことが好材料視されている。同プログラムは、日本政策投資銀行とCrewwによる新規事業創出支援プログラムの第1弾で、はてなは京都に拠点を置く京都リサーチパーク京都市下京区)、コーデンシ(京都府宇治市)、ニッセン(京都市南区)とともに参加し、斬新なアイデアやノウハウを有する全国のスタートアップ企業と連携した新しい産業や事業の創出に取り組むとしている。

これは将来的には期待が持てる話かもしれませんが現時点では一銭の利益にもなりませんよね。仮に決まったとしてもインパクトは小さいと考えたほうが良いでしょう。


④なんとなく
Mackerelはこれからさらに需要が増えそうですし・・任天堂とかバンナムといった大手の顧客がいるのでしょう?3000円でも安いと思いますが・・ココが開発したGigaVieweaも集英社が採用してますよね

もうこの辺まで来ると「願望」でしかありません。




逆にネガティブ材料も考えなければいけません。

株主である元CTOの不倫話はよその家庭のことで興味ありませんでしたが、離婚で共有財産を分ける場合どうなるんでしょう、、。奥さんが株より現金派だと売却されてしまう、、?
結婚前に株を持ってるなら対象外?値上り分は対象、、?

うごメモに続き、Miiverse終了のお知らせ。
https://www.nintendo.co.jp/support/information/2017/0829_miiverse.html

「初代スプラトゥーンの「イカリング」が9月30日でサービス終了」
http://gigazine.net/news/20170831-splatoon-splatnet-shuts-down/

twitterはてなで、「自分がみたいものしかみない」習慣がついちゃってる人が多いですが投資をやるように成ると、嫌でもポジティブ要素とネガティブ要素の両方をちゃんとチェックするようになります。それが出来ないと自分のお金が減るからです。

まぁ本当はこういう短期間のしょぼい材料じゃなくて、中期的なビジネスをちゃんと理解することが大事なんですけどね。とりあえず良い点も悪い点も分け隔てなく見るのが大事ってことは覚えておいてください。