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「普通の人でいいのに!」 あがけばあがくほど少しずつ沈んでいく自意識のアリ地獄を描いた作品

普通じゃない、と断じられたチエミに教えたかった。どの普通にも、どの娘にも、正解はない。(ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ)


普通の人でいいのに! - 冬野梅子 / 【読み切り】普通の人でいいのに! | コミックDAYS
読みました。



togetter.com

自分の感想は置いといて、要約としてこのコメントが素晴らしいなと思った。

「一見普通っぽくてめちゃくちゃ面倒な女」を丁寧に描く漫画『普通の人でいいのに!』が色んな意味でしんどすぎて話題に - Togetter

才能はないがファンの立場では満足できないワナビーが、界隈の搦手から人間関係に入り込んだけど余計に劣等感に苛まれ続けて壊れるやつ。内心バカにしてた男に最後のプライドを無邪気に破壊される描写はエグい。

2020/07/31 09:44

それと、併せてこのコメントを合わせて読むとなんとなく納得できる感じ。

これはサブカルクソ野郎(女)特有の問題ではないと言うことは注意しておきたいなと思った。





この話を読んでまず最初に思い出したのは「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」のチエミ

回りくどい自己承認が生み出す自意識の縛り - Why do you need ...?

ぶっちゃけ、この話を読んだとき「ああ、こういうキャラクターすでに読んだことある」と思った。「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」のチエミだ。*1

彼女は自分で自分を承認することはできない。そのかわりに彼女が「すごいと思っている人間の親友であること」「すごいと思っている人に羨ましいと言われたこと」という形で、自分をひとかどの人間であるとみなして自分を承認している。(実際は「親友である」ではなくて「親友であった。承認されていた」であり、そのすごいと思っている人は、今となってはどう思っているかは不明である)

(中略)

彼女は決して自分を改めようとはしない。 むしろ他人から批判される「変わった点」は「昔憧れの人から承認された要素」であり、それが自分の最大の価値であるという思い込みがあるから、絶対にそれを手放すことはできなくなっている。チエミが自分を改める機会があるとしたら、それは「自分がすごいと思っている人」に誤りを指摘されること、あるいは改めるようにいわれることしかない。承認の根拠の在り処を、自分がコントロール可能な領域の外においてあるのだから仕方がない。少なくとも、今「自分がすごいと思っている人」が自分をどう評価するかを確かめないことには何も始まらない。

彼女もそれはよくわかっている。が、あまりにこの「遠回りな自己承認」に依存して生きてきたから、それだけが自分の支えだったから、今更それを手放せない。評価のアップデートを試みる勇気も、自分で自分を客観視してみたり、他者の評価を受け入れる余裕ももはや持ち合わせていない。 

(中略)

自分で自分を承認できないけれど、尊敬している人から昔「ちょっと変わってる自分」を承認されてしまったから、それがどうしようもなく幸せだったからこそ、その幸せな思い出を覆すことができない。だから今日も明日もあさっても、いつまでも変わることができず、「変わった人」であり続ける。それ以外の生き方が選べない。自分でもおかしいことは自分でもうすうすわかってる。でも、それを曲げるのは怖い。そんなことをするくらいなら死んだほうがマシだ。そうやって、今日もずっと「すごいと思っている人」への愛憎の狭間に囚われている。 今の時代の「眠り姫」ってこういう話かもしれんね。

この「普通の人でいいのに!」の主人公の「田中未日子」の承認欲求の構造はこのチエミとよく似ていると私は思う。

長々と引用しているが、まとめると「自分で自分を承認できない」「自己肯定の気持ちや自己の評価は他人が与えてくれるものだと思っている」ということだ。

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (講談社文庫)

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (講談社文庫)

  • 作者:辻村深月
  • 発売日: 2012/12/03
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二つのコミュニティを行き来しながらそのどちらでも普通であろうとする。その結果どっちつかずになってしまう。

それでいて、彼女の場合は「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」のチエミほど覚悟を持っているわけではない。

チエミには憧れの人との思い出しかない。だから周りの女性からどれだけ嫌われても、憧れの人との思い出を優先する。周りからさげすまれても自分を曲げようとはしない。好き嫌いはともかくとして、個性としては突出している。

一方で「田中未日子」の場合はコウモリみたいにふらふらしている。「変わってる自分を認められたい」けれど「普通」でもありたい。その結果、何物にもなることができない。


彼女は「上位」のコミュニティでは控えめだ。その一員であるというだけで誇らしい気持ちになる
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しかし、明らかにそちらでは「格下」なのを自覚している。だから、そちらはあくまでサードプレイスだと言い張る。別にそっちにマジになってるわけじゃないよという顔をする。だから好きな人がいるときだけ参加するし、嫌な奴がいたら避ける。あくまでもお客様感覚であり、コミュニティ内にどっぷり入ることはしない。
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一方で田中さんは「下位」のコミュニティでは尊大にふるまう。自分はこちらの世界で「格上」だと思ってこちら側のコミュニティの人間を見下している。だから「上位」のコミュニティで自尊心を傷つけられたらこちらの世界に戻って自尊心を回復しようとする。こちら側が自分の日常だとは認めているが、自分はいずれここから出ていくのだとという意識が強いからやはりコミットしない。

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ある日、上位コミュニティで居場所を失って、下位コミュニティに戻ってきたらこちらでも自分は上位なんかじゃなかったことに気づく

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あくまでも上位コミュニティとか下位コミュニティというのは田中さんの主観であって、別に下位コミュニティでも彼女は格上の存在なんかではない。元々、こちらに上手くなじめなかったから別の居場所を探してたまたま居心地が良かったところを「上位コミュニティ」と勝手に位置付けていただけなのだから。

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上位コミュニティでの居場所を失って改めて自分の立ち位置を確認してみたら、実際には見下していた人たちのほうがよほどしっかりしているということに気づいてしまう。


上位コミュニティを失った「代替」として他にマウントできる要素として選んだのが「彼氏のいる私」というイメージ

上位コミュニティで居場所を失った次のコマで、さりげなく「一か月後」という表記があり、そこで一気に状況が変化している。

それまでは「普通」の男を見下していたのに

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この時は、このコマの後で男を放って上位コミュニティ側に移動していた

手のひらを返したようにすぐにこの男と付き合いだし、それを周りに見せつけようとする。

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周りの人にとっても「普通」ということらしい


ところが、またこの彼氏が自分と相性が極端に悪い。
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タイミング的に、元々他人というか自分に「自分は普通なんだぞ」って言い聞かせるためだけに付き合いだした存在であり、上位コミュニティさえあれば不要な存在だったという描き方をされている。妥協の産物だと自覚しているから、なんか不満なことがあっても「これが普通なんだから」って我慢し続ける。



このあたりから自分を取り繕えなくなっていく

しかし、結局彼氏の態度に我慢しきれなくなり、そうすると、すぐ次のページで1か月ご無沙汰していた「上位コミュニティ」に顔を出しに行くシーンが描かれる。憧れの男性との出会いのような期待は持てなくなったが、まだコミュニティの一員というポジションだけは残っていた。


みじめな思いをするから上位コミュニティに足を運ぶのやめて「普通の男」と交際し始めたのにその「普通の男」と交際している自分がよりみじめだからという理由でこの場に舞い戻ってくる。アリジゴクにはまったように「自分が認知している自分の立ち位置」が徐々にズリ落ちていってる感じが描写されている


腹が立った時に、直接それに立ち向かうのではなく別の場所に逃げるというのは処世術としてはありだと思う。しかし、この時イライラした状態のままその場に行ったものだから、ギリギリ残っていた「上位コミュニティ」での居場所を完全に失ってしまう。
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田中さんに最後に残ったのは「自分が輝いていた時の思い出」だけ。それすらもすぐに踏みにじられる

大事なのは、田中さんはこの時点ですでに「上位コミュニティ」の人間ではなくなってしまったということだ。

「上位コミュニティの一員」として「下位コミュニティ」の人たちを見下していたのにいよいよ「下位コミュニティの中でも居場所がない人間」になってしまう。もはや彼女を支えるのは「思い出」という形のないものだけになってしまう

それでも、これを支えに生きていこうと言い聞かせようとしていたのかもしれない。
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実際にこの地点でとどまり続けることを選んだのが、先ほどの「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」のチエミだ。(チエミの内面は作中で語られることがないから推測するしかないけどね)。




しかし、そう思っていた矢先に「他人に見せるために妥協して選んだ、自分に理解のない彼氏」からこの仕打ちを受ける。

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田中さんは、自分を支えていた大切なものがただの「趣味」であるといわれて、なぜかショックを受けてしまう。


実際に、サードプレイスとかなんだと言い換えたところでこれはただの趣味である。彼女が心の底からそれを楽しんでいれば胸を張ることができたと思う。無理解な彼に対して「この良さがわからないなんてかわいそうだね」くらい言えたと思う。でも、田中さんは趣味といわれてショックを受けてしまったのだ。


「病気の犬ラジオ」関連の活動に趣味以上の何かを期待していた。「勲章」みたいなもの、もっといえば「輝かしい未来」を期待していた。そういうものを欲しがって、心の底から好きなわけでもないのに合わせていた自分に気づいてしまった。そのことで滅茶苦茶プライドが傷ついてしまった。自分が恥ずかしくていてもたってもいられなくなってしまった。

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*2


自分が持っていたものを次々と失い続ける流れで、最後の最後にしがみついていたもの(自分を自分たらしめるを踏みにじられたことで、自分を支えていたものがポキリと折れてしまった感じなのだと思う。



ここまで何もなくなってしまっても、それでも突き抜けられない、何物になることもできないという地獄

田中さんはキレた。周りに対してもそうだけれど何より自分に対してキレた。

八つ当たりで大暴れした。

まず認めたくなかったことを思い知らせてきた彼氏に八つ当たりして追い出す。
この彼氏は「自分の妥協や卑屈ぶり」の象徴のような存在でありそれが許せなかった。

次に、今まで周りのことが気に入らないのに顔色を窺って合わせていた自分に嫌気がさして
勢いで友達付き合いしていた人にうっぷんをぶちまけて関係を壊す。

そうやって、身の回りの物をすべて否定することでなんとか自分のプライドを保とうとする。
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ここまで現実が押し迫っているのに、それでも自分のプライドを捨てて現実を受け入れることを拒否する。
彼女にとっては、現実よりもプライドの方が大事なのだ。


この後、彼女は今までの自分をすべてぶち壊そうとして
自分なりに思い切った行動をしてみようとするのだがそれすらも他人の受け売り……。

最後まで格好がつかないまま話は終わる。
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「なにものにもなれない」田中さんにこれでもかといわんばかりにゆっくりゆっくりと現実を突きつけていく執念ががすごい

作者の、主人公に対する「悪意」がすごくて震える。

確かに田中さんは現実から目をそらして生きてる人間かもしれない。

でも、他人に迷惑をかけない範囲において、嫌な現実から目を背けて生きたって別にいいじゃないか……。

なのに、作者はそれを許さない。

丁寧に丁寧に、一つずつ彼女が「他人に見せるために繕っていた外面の部分」をはぎ取っていく。

まるでマーターズの拷問を見ているようだ。つらい。

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  • 発売日: 2014/08/06
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と思いつつも、この田中さんにお前の現実はこうだぞ、と突きつけたくなる気持ちはよくわかる。 

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政美は悪意を教えたいのだ。
(中略)
「ようやく納得できた気がしたの。あ、私がチエちゃんちに思ってた、しっくり来ない感じ。そうだ、気持ち悪いって事を認めさせったかったんだって」「本当はあんな家、絶対にごめんだけど、あの子のそういう無邪気さをいいって、かわいいって思う人もいるんだろうけど私にとってはいちいち地雷を踏まれてる感じ。しかもピンポイントのど真ん中」

 この田中さんは人の嫌な面を凝縮したようなところがあり、それでいて自分は他人より上等だと思い込んでいる。「おけけパワー中島に毒マシュマロを送り付けるタイプの女ってこんな感じだろうな」っていうコメントを見かけて笑ってしまった。真田さんの「同人女シリーズ」と比較してみるとまさに光と闇という感じでめちゃくちゃ面白い。

こういう嫌なやつの虚飾のアイデンティティをはぎ取ってまっさらにしてしまうのはさぞ楽しいことだろうと思う。

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Ⓒ桂明日香「ハニカム」3巻 141ページ

この作品を端的に表現するとこの「他人のアイデンティティを壊すのって最高の暇つぶしだよな」の一言に限ると思う。 そんなわけで、悪意が強く趣味が非常に悪い作品だし、嫌いだというほうが普通だと思う。でも、私はこの作品結構好きだよ。

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関連作品

「普通の人でいいのに!」が描いているのは、我慢したり妥協するのをやめて自分と向き合うだけでは何も状況が変わらないということだ。(搾取されるのは止まるかもだけれど) 


なろう作品は「手に職」がない場合は「チート権能」をもらうか「恋愛」で勝利する以外に逆転の目はないという風潮を裏付ける作品が多い。
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この作品も、結局能力値が高いからこその逆転劇である。なろう作品はせっかくなんでもやりたい放題なのに極めて「保守」的な作品が人気を得る傾向がある。「女性をエンパワーする=革新・リベラル」という発想は捨てた方がいい。多くの女性は男性以上に保守的な可能性だってある。



「凪のお暇」や「逃げるは恥だが」は、この保守的な価値観から一見抜け出せそうな要素も描かれていると思うのだが、落としどころとしてはそれほど目新しいものにはならなかった気がする。
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かといって、「1122(いいふーふ)」や「サターンリターン」みたいな作品をどれだけの人が求めているのかはよくわからない。



45歳からの這い上がり物語である「たそがれたかこ」みたいな作品は結構好きだ。
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子供の私、大人の私。なんとか乗り切ってくれて、いまがある
いまもくだらないオトナで、いっぱいいっぱいだけど 生きてる

ただ、この作品も終盤は恋愛チックな話になるのだよね……。そこにしか出口が設定できないものだろうか?

おまけ えげつないくらい現実に向き合わせることによって引き出される「不幸」というのもある。

「誰もうらやましがらない女」が作者の目的だったから最初から不可能だったとは思うけれど。
自分の好みという意味でいえば、作品の最後の終わり方は、もっと田中さんに狂ってほしかった。

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およそ、不幸を伝え得ぬというほどの不幸はない。彼は貧しかったから不幸であった。野心に挫折したから、あるいは女に裏切られたから不幸であった。このような不幸には理由がある。つまり告白すれば他人が耳を傾けてくれるのである。だが理由のない不幸(略)をどうやって伝えられるか。しかもそれが日夜生理的に耐え難いほどに身と心を責めさいなむとすればどうしたらよいか。このようにいえば、人はおそらくそれは狂人の不幸、むしろ単なる狂気にすぎないというであろう。だが、私はそのような不幸の実在を信ずる。信じなければ、夏目漱石の作品にあらわれた仮構の秩序は理解できない、という理由によってである

実は田中さんは物語の最初と最後で、人物としては全く変化がない。ただ虚飾がはがれただけだ。ただ、最初の段階で彼女が己の実を嘆いてみても誰にも通じないだろう。でも、最後まで来て、プライドより己のつらさを素直に語ることができたら、たぶん誰かしらは耳を傾けただろうとは思う。そうならないところが田中さんらしいのかもしれないが、もっとはっちゃけた田中さんの姿も見てみたかったなぁ……。

*1:※本当に一番最初に思い出したのは箕輪編集室で学生にマウントしてた人だけどまぁそれは置いといて

*2:※ちなみに、なぜかこのシーンに対して「頭ポンポンがむかつく」とか「下に見ていた人間に軽く見られたから逆ギレ」とコメントを書いている人がたくさんいて正直意味が分からなかった。「読者のあなたはそうかもしれない」し、もちろんそれも「部分的には」正しいと思う。理由として0ではない。でも、作中のキャラの理由と違うよね。作中のキャラがどう感じたのかは作品内でちゃんと明確に示されている。なので、「自分だったらこういう理由で怒る」というものを書いてもしょうがないと思うのだ。この漫画ごちゃごちゃしてわかりにくいって感想も目立つけれど、私は逆に「わかりやすく全部説明しすぎてて読者が解釈する余地が少ない」くらいに思いながら読んでたのでその点も意外でした