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「みどりのマキバオー」(3/3) WC編| カスケードがターフから去ってからの部分は蛇足だったのか、それとも……

第一部で3歳でのすべての戦いを終え、4歳になってから第二部「ワールドカップ編」が始まる。



……のはいいのですが、第二部については、正直私は競馬マンガとしてあまり楽しめませんでした。

マキバオーだけでなくそれ以外の馬も完全に「二次元キャラ」になっています。

現実の馬と違うことを前提に無茶苦茶なコース設計と無茶苦茶な展開を繰り返し、第三・第四レースはもはやギャグのようになっています。

熱い展開を描こうとしたのかもしれませんが、無茶なレースで競走馬がレース場でバタバタとつぶされていく光景にドン引きしてしまいました。

ウマ娘という馬の擬人化がオッケーな私なのに、こっちの作品における馬の描かれ方は気分が良いものではなかった。

そのためか、正直最終レース以外はあまり好きじゃないです。

人間って、結局「どこに自分の地雷があるのか」次第で評価がかわるんだなーって思いますね。





そのせいかどうかはわかりませんが、それまでの12巻までの盛り上がりが嘘のように駆け足の展開になっており、4巻であっさり終了しています。

どうやら打ち切りだったようです。

ただ、最終巻の最終話で描かれるレースは本当に素晴らしかった。打ち切られた後の加筆部分といわれてますが、ここだけはめちゃくちゃ好きです。

最終巻だけはぜひ読んでみてほしい。



13巻 ワールドカップ開催が決まる

①第一部と第二部の間ではマキバオーはドバイで特訓してたらしい
けど特に描写無し。



②3歳馬戦線はブリッツが完全に制覇
・マキバオーの妹マキバコは未だに勝利が遠かった。



③古馬戦線は去年活躍した競合が一斉に回避
・天皇賞に有馬記念出場馬が全く参加せず。プレミアが優勝。
・本多ファーム内で調教
・競馬のワールドカップを行うことになり、代表5馬が特訓していた。



④第一レース(森2500m)
・ニトロニクスとマキバオーが出走
・フランス、UAE、中国、


14巻

①ニトロニクスVSアポー(フランス)

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レースの勝敗じゃねえ。反則に屈するか跳ね返すか。最初から自分の中での勝負だったんだよ。あいつの求める強さっていうのはそういうもんなんだ。あいつの勝負ってのはそういうもんなんだよ。
そんなやつをライバルとしている俺が、最初から自分の勝負を捨てた貴様に、負けるわけがねえんだよ。

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俺はお前なんかに負けねえ!俺は誰にも負けやしねえ!

勝利というのはレースに先着するというだけじゃねえ。
あいつの走りを超えてやるってことさ!
前に行くやつを蹴落とすことしか頭にねえお前にはわからんだろうがな!
あいつは成長していくんだ!勝っても負けてもより強くなっていくんだ!
そんなあいつをこえるにはそれ以上に成長しなきゃならねえ。
己の成長のない勝利なんてくそだ!


②レース決着
・結局ニトロニクスが1着、マキバオーは5着。




③第二レースは山4000m
・トゥーカッターとアマゴワクチンが出走。
・上り(芝・良)→下り→上り(砂)→下り→上り(芝・重)→直線(芝)というトライアスロンコース。

いかなる困難をも困難と思わず玉砕覚悟で立ち向かうのは格好いいかもしれねえ。
例え敗れたとしても、みんな感動の涙を流してたたえてくれるだろうよ。
だが、勝利を目指して走ることに、格好いいも悪いもねえ。

④レース決着
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・アマゴワクチンが4着に入るも、2頭とも極度の疲労で戦線離脱。



⑤第三レースはスプリント600m
・マキバオーとアンカルジアが出走。
・マキバオーは仏代表のコメートに騙されて出遅れ。
・日本チーム惨敗。


15巻

①第四レースはダート2500m
・ニトロニクスとベアナックルが出場。
・ふつうは20~30cmの深さなのに1m近い深さがある脚抜けが悪いコース。1000mから放水ゾーン。

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・最後はベアナックルが泳いで勝利。

もうこれは競馬じゃない。(気づくのが遅い)




②レース後、UAEのキャンプでエルサレムの過去を聞く
・最強馬「ジェネシス」の血と呪いをうけついだ馬、それがエルサレム。



16巻 最終巻

①最終レース(結局凱旋門賞を模したコースに)
・ベアナックルとマキバオーが出走。
・ベアナックルが独走、エルサレムとマキバオーは後方。
・「サトミアマゾン」の戦法、「アマコワクチン」の戦法などを発動して他馬をかく乱。そして最終直線でカスケードの走りを継承し先頭を奪取する。

・エルサレムが余裕で差し返す

オレが凱旋門賞の時から待っていたってのはこんな…
この程度のものだったのかーーーーっ!!

・マキバオーは「チュウ兵衛」インストール。再度追いすがる。

そうだ……これが俺の待っていた…あのカスケードを日本に縛り付けたという白い奇跡!


最後の最後に死力を振り絞ってエルサレムを追い詰める。

一度死を体験したエルサレムにとって、こんなのはただのレース。生き死にじゃない……

だけど、だけどこんなレースに生き死にをかけた男がいたのね!
僕は親分ほどの男じゃない。命を賭けるなんて真似はできない。でも、苦しみや痛みを乗り越えるものを体で教わったんだ!
ただ勝ちたいって気持ちを満たすことで・・・そんなものは消し去れるんだああああ!

・しかし、勝利したのはエルサレム。

・敗れたマキバオーは……足を骨折。予後不良か?

・多くの馬がこのWC挑戦で壊れ、日本馬が世界に挑戦する流れも途絶えてしまうのだが……。




みどりのマキバオー 10 (ジャンプコミックスDIGITAL)

みどりのマキバオー 10 (ジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:つの丸
  • 発売日: 2013/04/19
  • メディア: Kindle版

明らかに編集部に、強引に書かされた第二部 しかし、その強引な展開を、つの丸先生は意地と優しさで美しいラストに仕上げた

真の最終回に出てくる、「ゆっくり休もう」「帰ろう」という言葉は
編集部に強引な展開と、最終回(週刊の方は、一話前で最終回だった)をよぎなく走らされたマキバオーに対する作者の言葉だったに違いない

少年ジャンプ誌上での連載分に加えて、エピローグとして大幅に加筆された物語分をおさめたのが、この最終巻である。この加筆部分が、本当に、本当にすばらしい。これを読んでいるのといないのとでは、マキバオーという漫画に対する評価がまるで違ってくるのではないか。もちろん、良いほうにだ。
競馬とはどんなスポーツか。その真髄とは何か。作者つの丸は、それらすべてを、この部分に凝縮させ、描ききることに成功している。凄い漫画家だ。
とにかく、未読ならば絶対に読んでもらいたいとしか言えない。この訴えは私が競馬ファンでいる限り(きっと、死ぬまで)、続けていくつもりである。
少なくとも、内容がわかっているのに、何度読んでも、そのたびに涙がこみあげてくるような漫画を、私はほかに知らない。

「みどりのマキバオー」という作品は、12巻で(一応)終わりです。
作者のコメントが載っていることから考えても、ここで区切りをつけたかったのでしょう。全てに決着がついたのですから、それ以降は無用な引き伸ばしでしかなく、実際ワールドカップ編は失敗に終わり、中途に打ち切りとなりました。そして、日本ダービーをダブらせる形で決着となったエルサレムとの勝負の後、作者の無念を現すかのごとく、マキバオーは壊れます。

ですが…増刊に追加されたファイナルエピソード。
最終話「終わらない!」をつの丸氏は書きあげました。これはたんなる後日談ではありません。なぜ作者はこのエピソードを加えたのかは、実際にあなたが読んで確かめてください。

後日譚

①場面が変わって2年後。アマコワクチンの引退式
・国内レースはブリッツが完全制覇
(朝日杯、クラシック三冠、有馬記念、宝塚、JC、有馬、春秋天皇賞)



②ジャパンカップが最後の戦いに
・ピーターⅡ産駒のエスペランサが父の雪辱を期して3歳馬デビュー。
・凱旋門賞を3連覇したエルサレムも参戦。
・8冠馬ブリッツ
・3年ぶりの復活ミドリマキバオー。しかし地方ダート戦でも敗北続きで最低人気。

何度でも証明しなくちゃいけない!
僕が走り続けることで!
勝ち負けの問題じゃない!
挑戦を!挑戦するということを…教えてやるのね!

・最終的にブリッツが優勝するが、エルサレムもミドリマキバオーもその意思を示した。


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③最終話
・ミドリマキバオーの子が、マキバオーの母「ミドリコ」の元で育てられている光景が描かれて作品終了。