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「勉強ができない教育ママ」が子供の教育を誤りたくないならぜひ「ガクサン」というマンガを読んでみてほしい

togetter.com

この問題については以前も一度紹介した「ガクサン」ってマンガがマジでオススメです。

www.tyoshiki.com

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前回は1話が出た時点でこのマンガはすごいっていきなり紹介しましたが、期待通りその後もしっかり面白い漫画でした。



苛烈な中学受験をテーマとしたマンガ「2月の勝者」はかなり読む人を選ぶマンガだと思いますが


こちらの「ガクサン」は、子供にきちんとした教育を与えたいと考えてる親全ての人に読んでもらいたいです。



上の嘆きツイートにこのマンガで言われてることをざっくり整理すると、まず最初に以下の3つの点を意識することが重要です。



1:今の子供がどのレベルに居るのかを正しく認識できること(適切なアセスメント)


よその子と比べてとか、自分の子供の頃とかじゃなくて、目標に対して今どの位置に居るのかを理解する。

これは言うは易し行うは難しであり、まさにこれができることが塾や学校の主要機能だったりします。

なので、この部分についてはちゃんと塾とか学校の先生からのフィードバックに真面目に向き合ったほうが良いです。

「自分が受験勉強頑張っていて、子供の勉強を横で見て自分で判断できる人」でない限りは親は自分で判断しようとしないほうがよいし

自分が受験勉強頑張った人間であっても、基本的には学校の先生や塾の先生のフィードバックを優先したほうが良いです。



いわゆる「教育ママ」とか「教育パパ」ですが、まずこれができない人が多いんじゃないですかね。

これができていて子供の現状を正しく認識できてる親が、無闇矢鱈に子供を追い詰めることはあんまりないと思います。




2:ただしい勉強のやり方を親子両方がしっかり理解すること(コスパよりも大事なことがあることを知る)

勉強ができない親が全く理解していないいちばん重要な点は学校のテスト対策と受験勉強は全く別の競技であるということです。

テスト対策は「出てくるもの」がわかっており、それに対策するだけで点数はとれます。どのように対策したかの方が大事で、実は学力がなくても高い点は取れる。
一方で、受験勉強というのはひたすら「積み重ね」であり、「体系的な学習」が必要になります。

なので、受験勉強を意識するのであればこの3つ目の部分、つまり「できない部分をちゃんとつぶして次に進む」が必要になります。


これをちゃんとやらないとテストの点は良くても受験で全く歯が立たなくなります。


最初のうちはあまり差が目立たないんですが、学年が進むごとに差がえげつないことになっていきます。

「コスパ」を犠牲にしてでも、間違えたところはちゃんとその都度潰していくをやってる人と、それをやらない人では全然伸びが違います。
土台が脆い子は、最初の頃はなんとかなっても「苦手科目」とか「苦手分野」がどんどん増えてきてだんだん手がつけられなくなってくる。


このあたりの構造がちゃんと理解できてないと、マジでいくら勉強しても総合点が低いままです。
そして、親が今までテスト勉強を対策だけで乗り切ってきたタイプの人だと
この「潰す」というプロセスの重要性が分からないのでだいたい真逆のことをやります。

つまり、土台がちゃんとできてないのに、さらに難しい勉強をさせようとするわけです。

それでも子供が相当頑張れば乗り切れますが、大抵の場合は事故ります。
要するに、点数が全然伸びないどころかむしろ下がるという悲劇が起きる。

そして、子供は子供なりに頑張ってるのに、この構造が理解できてない親は「子供は頑張ってない」といって叱ったり
さらにズレた勉強を子供に強いてしまって悲惨なことになったりするわけです。



私は今まで会社の同僚に「どうやったら勉強できるようになるの?どういう勉強方法だったの?」って聞かれることがすごく多くて、その度によくこの「潰す」部分の重要性を説明してきました。過去記事でも「潰す」という言葉は使ってませんが同じことを書いたことあります。ところが、大抵の人は「全然ピンとこない」って反応をします。 私は本当にこの部分が大事だと思ってるからちゃんと言ってるのに「なんかもっとすごい勉強法があると思ってた」みたいな反応をしてまともに取り合わないんですよね。「なんか普通でがっかりした」みたいな反応をする人すらいる。なので、実際にこの「潰す」作業をやろうとする人は全くと言ってよいほどいないです。逆に、やっぱり偏差値高い学校卒の人は「やっぱりそこ大事だよな。わかる」という反応を返すことが多かったですね。ここ本当に露骨な差別化要素なんですけど、やらない人にはこの価値がマジでわからないっぽい。代わりに子供に合わない勉強法を一生懸命おいかけてたりする。なんだかなーって思ってしまう



3:子供にフィットする、最適な「学習ルート」を親も一緒に模索していく

ここの部分は、ぜひ「ガクサン」を実際に読んで確かめてみてほしい。

正解は最初からはわからない。

だからこそ過去問をもとに「適宜是正して最適なかたちにしていく」という考え方、めちゃくちゃ重要だと思います。




ただし、基本的には家庭における「教育格差」はえげつないくらいあると思っておいたほうが良い

ちなみに親がこういうことをいちいち考えなくても、
子供の頭がよくて、しかも優れた塾講師やサポートが揃っている塾に通わせれば特に困難なく受験に成功することは普通にあります。

さらにいうと、そういう塾に通わせられる親のほうが、実際に受験を経験しており
こういう大事な部分をよくよく理解しているケースがあります。

だいたい偏差値が高い学校に通っている子供のうち8割くらいはこんな感じです。

もちろん本人は本人でかなり努力していますが

そもそも本人の地頭がよくて能力が高いことが多いです。
普段から頭の良い親と話をしていたり、子供の頃から学習マンガとかたくさん読んでますからね。

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さらに、親が受験勉強に対して理解しており、十分なサポートをできる。



教育格差、文化資本による格差というのは、勉強に対する考え方や姿勢という部分で露骨に差が出ます。

何が正解であるか、確信を持って迷わずに努力できる。これこそが最大の強みなんですよね。

RPGをプレイする時初見のプレイヤーがチートでお金だけ999999にできたとしてもそれだけで効率化できる部分は装備くらいです。
一方で一度クリアしたことがある人とか、謎解き要素の答えとかすべてわかってたり優秀なナビシステムがついてて全く迷わない状態の人はいろんな形で効率化できる。
二人で競争したら、よほどそのRPGが装備の力だけでクリアできる仕様でない限り、前者の人はクリア速度で負けますよね。

これは金銭的な格差以上に残酷だと思います。




現実をしっかり踏まえた上で、子供と一緒に子供の勉強や教育を考えるための本としてすべての親に読んでみてほしい

この漫画は、そういう現実をしっかり描いた上で、

じゃあこういうハンデを背負っている親や子供に対して

「参考書」というものがどうやって助けになれるのかをかなり細かく描いてくれていますし

受験勉強をやらない家庭でもすごく役に立つ話がてんこ盛りになっています。


というわけで、この漫画は子供がいる保護者の方すべての人が読むべき

素晴らしいマンガだと思うんだけど知名度やたら低い気がしてもったいない…。

今からでも遅くないので、ぜひお子さんがいる方は、ぜひこの漫画を読んでほしいし

子供が小学生くらいの頃に「どうして勉強なんかやらないといけないんだ」って言い出したら読ませてあげてほしい。

「子供の勉強」について、まず親がちゃんと理解して、子供と一緒に将来を考えるきっかけとしてとても優れた作品だと思います。




続き書いた。
www.tyoshiki.com





おまけ:過去記事

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追記

id:osaan ここに上がってるようなことが大事なら、素直に公文式やってればいい。

これ鋭い。

この続きはcodocで購入