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今の転売ヤーの実態を調べてみたら「エンダーのゲーム」のような状態になっていて興味深かった

転売で儲けてる人間のnoteを読んでみた。

 

思った以上にえげつない世界だった。エンダーのゲームかよと思った。
「なるほどバリューコマース(もともとはアフィリエイトのASPがメインだったが、今はYahooショッピング事業が主力)の株価が最近やたら調子いいわけだわ」と思った。



 

今の転売の主流は、我々の想像する転売とは全然違う

言うなれば出来の悪いHFT業者のようなものである。

思っている以上に、他者の購買を妨害し、間に入り込むことでそのサヤを抜いているだけだった。
しかもそれらはすべて自動化され、ツール化されている。
しかもHFT業者と違って参加人数に制限がないから、大量の人間が同時にその割り込みを行うと価格変動が起きやすい。

 株取引のような感覚で商品のやり取りが流動化されており、
もはや転売ヤーが転売ヤーにものを売り何度も価格が釣り上げられ後にようやく最終消費者のもとに届くといった極めて非効率な状態になっている。

 

 

今の転売ヤーたちもはや転売という言葉を使っていない。

そもそも最近の彼らは、転売という言葉を使わない。「無在庫販売」という言葉で置き換えられている。さらに、もはや「自分で商品を見て自分で落札して売る」ということすらしていなかった。

実際自分が転売をして不当に需給を歪めているという認識すらないのだろう。

仕組みもよくわかんないけどツールが勝手にやってくれてるという認識なのだ。

転売ヤーどもは、どこぞの誰かが作った自動化ツールを使って、そのツールに売れそうなキーワードと販売価格、仕入れ価格の幅を入力する。ただこれだけである。

 ツールは、指定された商品に対して、ヤフオクやメルカリ、BUYMA、eBayなどを使って販売を行うと同時に
さらに、共同購入サイトのQ10などで指定された金額で購入したり、同じヤフオク・モバイル内で安く買うなどの処理が行われる。
これは自動化されていないが、割引実施中の楽天やyahooショッピングを利用して安く仕入れるようなこともやっているだろう。

彼らがやることは、株トレーダーのように相場をチェックして価格を決めることと成約時のコミュニケーションを一生懸命頑張ることだけである。
ひどいツールになるとここもある程度自動化されている。最近はメルカリでbotみたいなやり取りが増えてるのではないだろうか。

 

株の煽り屋とその信者たちの様相を呈している。

更にいうと、このキーワードや価格すら、You Tubeやブログで配信してる売れ筋をそのまんま利用してるだけである。

もはや殿様イナゴとそれに付き従うイナゴたちだ。 

イナゴたちは、自分が扱ってる商品がどういうものでどういう価値があるのか、自分たちの利益がどこから来ているのかもわかっていない。

殿様イナゴは自分が仕入れ終わったあとに高めの金額でイナゴを煽ることで安全に商品を販売することができる。

もちろん不当に釣り上げているから価格設定がミスって売ることができず、値引きして売らざるを得なくなり損失を抱える養分イナゴもたくさんいるだろう。

無在庫自動販売の世界は、殿様イナゴが養分イナゴを食い尽くしてもうけるための世界なのだ。


だから無在庫自動化の世界ではみんな情報発信に積極的だ。
もっとも発信してる情報は自分がいかにもうかったかというスクショばかりだが。
だって、情報発信してる人たちも仕組みなんてなんにもわかってないからね。
偉いのはツールを作った人と自分でキーワードを発掘してる人たちだけで、それ以外の人は養分なのだ。


無在庫自動販売の世界の人間が、積極的にライングループを作りたがるのもそのため。
儲かると思って高額のツールを買って、
儲からないから他の犠牲者を引きずり込んでそいつから儲けようとするひとたちばかりだ。
 転売ヤー界隈は大きな大きな蟻地獄的な構造物を形成していると言って良い。

 

 

この結果、ありとあらゆる商品が実体を無視されて流動化される。

転売ヤーたちは商品の実態と価格との関連を全く考慮しない。
だから「ちょっと高すぎだろう」とも考えない。価格のつり上げに容赦がない。
実際に商品を買う人たちがその価格を許容する限りはどこまでも上がるだろう。


しかも、機関投資家や証券監視委員会、金商法などのルールが存在しないため遣りたい放題の無法地帯。
それが「無在庫自動販売」を名乗る転売ヤーの世界である。

 恐ろしい恐ろしい。



ここまでわかっても、儲かってるスクショに騙されてフラフラついていく人はいるだろう。だが、この作業は実際にはさっきいった殿様イナゴしか儲からない。
それ以外の人は、本当に薄利多売の商売になる。はたして初期投資であるツールの金額を回収できる人がどのくらいいるだろうか。

ツール開発者に近い人ならともかく、そういうわけでもないのに一日数万円とか儲かってるスクショを貼りまくってる人は
「数人が同じアカウントを使って労働集約的にやっている」アカウントである可能性が高い。

何も考えない人間がやったら、そんなに儲からないどころか最後にババを掴まされるリスクすらあるだろう。
実際にそのようなことを書いているnoteもあった。

 

いろいろと闇を感じるのでこのくらいで

実際のnoteを引用しながら書いたほうがわかりやすいと思うが
正直これはアングラな人たちのしのぎとして使われてる可能性も高い。

白いたい焼きやタピオカ屋と同じようなものだ。
今は確実にもうかるが、儲かりすぎるがゆえに長続きはしないやつだ。

www.tyoshiki.com

具体名を名指しした場合、怖い人がやってる可能性もあるのでリスクを考えたら名指しは絶対にできない。



とりあえず、株式投資やってる側としては
これらの取り組みに規制が入り始めたらBUYMAを運営してるエニグモは絶対空売りしようと思いました。

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当然ですが、すべてを否定してるわけじゃないです

ただし、「無在庫販売」「自動ツール化」みたいなやつはかなり怪しいです。
仕組みがわからないなら絶対にやめておいた方がいいです。

特にYouTubeやnote経由でツールを販売している人は絶対にやめましょう。

興味があるのであれば、先にちゃんと本を読んでみて、仕組みを理解した上で
自分でもできそうかどうかをよく考えたうえでやるといいでしょう。

また、「無在庫転売」について語っている本はほとんどが「自費出版」になっています。こういう本は最初はやめましょう。

本当に大丈夫で儲かるなら出版社がとっくに本にしています。
もちろん「出版社が出してるからOK」とは言えませんが、「少なくとも虚偽は含まれてない」の証明にはなります。
そのハードルすら越えてないものは、それなりのリスクがあることは踏まえて情報に接しましょう。


「本当に自動化で儲かるなら、そんなツールは販売しません」という当たり前のことを理解しましょう。
「自分でツールを使って儲けるよりツールを売った方が儲かるからツールを売っている」わけであり、
何が自動化できないのかを考えてそこに答えを見いだせないならやめた方がいいです。





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実態が知られるに連れてなにかしら規制や運営側での対策などは入っていくと思うが、それでも完全に撲滅は難しいだろう。