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「ヘンタイ・プリズン」姫瑠アペンド感想:人気ブランドが語るコンテンツの作り手とユーザーの関係性についての話が面白かった

山岸姫瑠がヒロインになる展開はちょっと想定してなかった……。


本編では「職務にまじめだけど頭空っぽで隠語ばかりに詳しいおもしれー女」という感じであり、間違ってもお互いに恋愛対象にならなさそうな存在だった(作中で本人も言ってる)ためどういう展開になるのかなと思ったら……。とある事情から「オタク」になろうと決意した柊一郎に対して、エリートロボットアニメオタクの姫瑠がオタクとは何ぞやを教育していくというお話だった。


そういえば、この人体験版の時から語尾が富野キャラみたいだなあ(~~じゃあないよ!みたいなやつ)と思ってたらどうやら最初からこの展開を考えてたっぽい。ほんま細かいところまで設定に無駄がないなこの作品!


作り手とユーザーの関係性のあり方についての話がなかなかおもしろかった。

この作品を作った「Qruppo」という会社は、エロゲ業界では最も顧客との関係構築が上手いメーカーといわれている。


業界では最後発組であり、デビュー作の初期出荷本数は少なかったが、口コミで一気に評価が高まりあっという間にトップクラスに人気があるブランドとなった。FANZAのPCゲームダウンロード数ランキングを見ると、今年発売された新作「ヘンタイプリズン」が3位になっているだけでなく、5年前に発売された前作「ぬきたし」もいまだにランキング5位になっている。


このランキングだけで業界の順位が決まるわけではないが、少なくともネットユーザーの人気は非常に高いことがうかがえる。公式のTwitterやYouTubeのフォロワー数はエロゲブランドの中では1位である。(2位がVISUAL ARTS、3位がゆずソフト。TYPE-MOONは除くものとする)し、ファン記念ライブの際は数万円のチケットが瞬時に完売するなど、数だけでなく質的にもファンのレベルが高い。



そういうユーザーとの関係性構築が抜群にうまいブランドの考える「ユーザーと顧客の関係性」はなかなか参考になる。

山岸「いいんじゃないか、文句を言っても? 結局作品は、受けて次第なのだ。自身の体調次第ですら、受け取り方は変わるものである。たたくとか限度を超えた行為は倫理的に良くない。けど、対価を払った分は不満を口にしたっていいと私は思うのだ。湊も作り手なのだからそれは覚悟しておいた方がいいぞ」





「こう考えてみたらいいんじゃないか?文句は言ってもいいが、それを聞くかどうかは自分で決める、と。私は思うようにしている。ファンは文句も言う。ただし相手が言うことを聞いてくれると思ってはならない、と。」「文句を言うのはいいが、文句を言った通り作品が修正されると思ってはならないということだ。自分が望む通りにコントロールと考えているなら、それはエゴだ。でも、その文句が同感できるものだったら、湊自身が次に修正しようって思うだろう? ファンは「買った、見た、不満を言った!」でいい。それをどうするかは作った人次第。それでおしまい…という感じかしら




「作品はファンのものでもあるが、結局決定する人間がしっかりしないといけない。そしてその決定をするのは作り手側だ。作品に責任を負うということだからな。」

ほかにも制作体制やスケジュール管理や、魅力的なキャラクターの作り方とかいろいろとあって、短いながらも楽しいアペンドストーリーでした。まぁ最後の急展開とか見てもあくまで「おまけ」ではあるのだけれど、逆に言えば本作品の拡張性のポテンシャルまだまだあるなと思いました。


「ヘンプリ2」も楽しみにしておきますね。


(ややネタバレ)ヘンタイプリズン、キャラの作り方がめちゃくちゃシステマチックですごい

本作は、最終的にプリズンを脱出することに成功するのだが、そのあと体験版でも描かれていたゲーム作りをみんなで行うことになる。
その際に、きちんと「絵師・契約担当」「プログラム担当」「シナリオ担当」「アイデア担当」と役割分担ができるキャラ付けになっている。そして、この展開から逆算してプリズン内でのキャラクターや設定、そして対抗となるキャラクターまでおっそろしく綺麗に作られている。

他にもいろんな要素がやればやるほどきれいにまとまっている。細かいところまで気を使ったつくりになっている。ただの憶測ではあるが、「シナリオライターが一人で考えた作品」と違って「チームとしてプロットがしっかり練り上げた上で、職人がテキストを仕上げ、さらに演出がそれを盛り上げる」という制作体制がやたらとキチンとしてる気がする。そのためか、作中でもゲームをブラッシュアップしていくための企画会議などのシーンがあり、極めて理路整然とノウハウが語られていた。

www.tyoshiki.com




ネタ動画もいちいちしっかりしている。
www.nicovideo.jp

このアペンドシナリオでは、エロゲ制作からステップアップしてソシャゲ制作に挑戦する展開になるのだが、ほんとに次回作あたりでソシャゲを作ってても全然おかしくない気がする。まぁ何が言いたいかというと……本作品は面白いだけじゃなくて勉強にもなるというめちゃくちゃお得な作品なので、エロに抵抗がない人は今からでもプレイしてみようぜ!ってことです。



表現規制問題に限らず、「パワハラクソ野郎との対抗」とか「自己肯定感低い子どうするの」とか、とにかく私好みの要素がめちゃくちゃ多かったので、個人的には「ぬきたし」よりも好きな作品ですし、一人でも多くの人にプレイしてもらいたいなと思ってます。


ヘンタイ・プリズン(DL版)