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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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例の漫画は「人のセックスを笑うな」VS「個人の性癖をさらすな」問題なのかもしれない

忙しくて死にそうなのでとりあえずサクッと言いたいことだけ書き散らしておきます。本当はこの5倍くらい言いたいことあるけど今は無理。


「例の漫画」について、私は前情報一切なしで読んだから、これめちゃくちゃすこ!ってなりました。


なんかこれについてトラウマを刺激された人がいろいろと言ってるのを見てちょっと複雑な気持ちになってる。





私はこれ完全に「性癖」の話だと思う。

検索してみたらやっぱり同じこと考えてる人いた。

そうですわ。これめちゃくちゃ作者の性癖まるだしの「エロがない精神的ポルノ」に近いものだと思いますわよ。特にお仕事ものにはそういうの多いですわよね。 最近は「それでも葬儀あげますか!?」って作品がお勧めです。

午前3時の無法地帯 1巻 (FEEL COMICS)

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編集王(1) (ビッグコミックス)

編集王(1) (ビッグコミックス)

  • 作者:土田世紀
  • 発売日: 2013/06/10
  • メディア: Kindle版

こういう作品って、みなさんが普段流れも設定もほとんど同じなのに飽きもせずいいねとRTしまくってる4ページマンガとなにも変わらんと思うし、宇崎ちゃんの乳が物語的に必然性がないのに無駄にでかいのと同じような話ですよね。これに対して、普段自分の性癖をさらして売ってるような人たちまでが「なんだかなー」みたいなことを言ってて正直あまり気持ちはよくなかった。特に「ぱにぽにの作者」さんがなんかもごもごいってて「あなたがそれをいうのか……」って気持ちになりました


そもそもこの作品って続きものですよね。

この作品って続き物なんですよ。

真田さんの「同人女の感情」シリーズの「綾城」さんと「おけけパワー中島」みたいな二人を描いたかなりファンタジー要素強めのお話です。

このあたりも「同人女の感情」シリーズとの類似点を感じますね。(「同人女~」の方はこの作品よりも丁寧で説得力が高いですが)


それこそ今期私が一押しのアニメ「あだちとしまむら」的な関係に、三人目の人間を混ぜようとした時の話です。

安達としまむら(1) (電撃コミックスNEXT)

安達としまむら(1) (電撃コミックスNEXT)

そういう感じで文脈がめちゃくちゃ濃い系の話なわけですよ。あらかじめ「主人公が私TUEEEしつつお仕事百合」やりますよって文脈受けてる人向けに描かれちゃってるんです。この漫画について「説得力が足りない」とか「ならもっと天才描写いれとけよ」っていうのはちょっとひどくないかなと。それ自分が先の話を読まないで話題になったところだけ切り抜きで読んで評価してるだけですよね……。

お前らは「ハラミ会」の時に騒いでたやつらと同じかと言いたい。

www.tyoshiki.com


それでもまぁ、通りすがりの一般読者ならまだ全然いいと思う。私も部分だけ見て適当な感想を言うなんてざらにありますし周りに流されることも多数。今回はたまたま一切先入観なく読むことができて、しかも前のシリーズ漫画まで掘って読んだから「好き!」の気持ちが強いだけで、この漫画に触れた状況が違ったら批判側に回ってた可能性も大です。私の意見なんてそのくらい軽いもんですし。

でも、なんかこう、普段自分が作品作ってるはずのいろんな作家さんが、他人の作品についてすげえ嫌な感じのマウントコメントしてるのとかはなんかさあ……自分の作品もそうやって消費してくださいってことなのかなって気持ちにはなりました。



まぁそれはそれとして。やっぱりバズってるツイートは皆さん面白い。











「好き嫌い」なのは全然いいし、現実でこういう扱いをしてほしいとは思わないけれど、だからこそファンタジーでやってるじゃないの?BLはファンタジーだけどこれはファンタジーじゃないって認識するのなんでなん?

まず大前提として「フィクション」なので、「こういう漫画があっても良い」というラインを絶対に守ってほしい。これを現実に当てはめて「現実に悪影響がー」みたいに言ってる人はちょっと勘弁してほしい。

好き嫌いと明確に理解して、自分は「こういうのが好き」っていう感想できる人はすごく好き。


こういうのも全然いいと思う。漫画を読んだ上で自分の体験を語るのはオタクあるあるです。


ただ、この感想はかなり微妙だと思う。このツイートに「例のゲーム漫画は創作として構わないけど」が抜けてたら、「聲の形」にブチぎれてた頭の悪いフェミニストさんとか新橋九段さんのクソ理論とほぼ一緒だと思うんですよね。。。


こういう意見を書く人間のことをさして「第三者効果」という仮説(あくまで仮説)があります。

ja.wikipedia.org

BLMとかwoke運動全般に言えることですが、「先に体験して世間のことをよく知ってる私」が愚かな大衆に対して教えてやろうとして、同じような考え方を持った人たちがそれに群がるってのが今のTwitterあるあるなんだけれど、この手の発言って気を付けないとすぐ傲慢の罠に落ちると思ってるんですよね。

www.tyoshiki.com











余談 最大公約数的なキレイな性癖が見たい人は鴻上さんの人生相談を読めばいいのであって例の漫画を読む必要ないと思う

好き嫌いという話をするのであれば、私は逆に鴻上さんの人生相談があまり好きじゃない(素晴らしいとは思っている)。


あれすっごい綺麗な回答を毎回返しててすごいなと思うけど「当事者じゃないはてブ民が絶賛してる」っていう時点ですごい違和感がある。あれをみて「相談者に心から寄り添ってる」って感想を書く人のこともあんまり好きじゃない。



もちろん普段は良い回答だなーって思いながら見てるけれど、あれは「相談者に寄り添ってる」からじゃなくて占い師のようにコールドリーディングのレベルが高いからだと私は思うんですよね。「こういう相談についてはこういう答えが望ましい」というツボをしっかり押さえているというか。


私はあの記事を読んで感じるべきは「鴻上さんはなんて人格者なんだ」ではなくて「なるほどこういう思考法があるのか」だと思うんですよ。



これは鴻上さんが悪いって言ってるんじゃないですよ。

だって、あれだけの文章でわかるわけないじゃないですか。むしろ、あれだけの文量の相談で、相談者のことがわかると思ってる方が怖い。
実際、自分が当事者に近いような体験の時は「一般論的には正しいと思うけどなんだかなー」って気持ちになった。もちろん、それはただの好き嫌いに過ぎないんだけどこういう人もいるんですよ。




鴻上さんの素晴らしいところはそこじゃないと私は思う。

「おそらくこうであろう」という人物像を組み立てて、「それに対して答える」という創作に近い活動をやっている。そのレベルが高いから読者が「ちゃんと相談者のことを理解して、その上で相談者が望んでいる回答を返しているように見える」ことが素晴らしいって思うんです。



というかさ。みんなもう忘れたのかもしれないですけど岡田斗司夫の人生相談も一時期鴻上さんと同じくらい絶賛されていたことがあったでしょ。


結果として岡田さんは人格者ではなかったわけじゃないですか。でも当時のはてブでは今の鴻上さんと同じように絶賛されてたよね。

そういうもんです。

「素晴らしい受け答え=素晴らしい人格者」とは限らないのであって「素晴らしい受け答え」はやはり技術的なところが大きいんですよ。
鴻上さんは本当に素晴らしいのかもしれないしそうではないかもしれない。それを例の人生相談だけで判断しない方がよくないですか?ってことね。

これは逆に言えばこれって私のような凡人には希望でもあります。
自分が優れた人間でなくても、優れた受け答えは技術として身に着けられる可能性があるわけですから。

そういう風に考えた方が良いと思います。