頭の上にミカンをのせる

「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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逆転検事2(後編) 「逆転」の楽しみというよりも「すべての話が1つにつながる感覚」がたまらなく快感だった。

逆転裁判シリーズ評価

感動した 3、6、検事2
めちゃくちゃ面白かった 1、蘇
面白かった 2、4、5、検事
微妙 特になし

www.tyoshiki.com

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の続き。

「実はすべては〇〇の仕業だったんだよ!」ってなるのめちゃくちゃ気持ちいいいいいい!

本作品はめちゃくちゃ複雑にいろんな事件が入り組んでいて、頭がこんがらがりそうになるのだけれど

最後にすべてがひっくりかえって一つにつながる瞬間がある。


これがほんとに爽快でした。



陰謀論にハマる人の気持ちがすこしわかりそうにになってしまうほどだ。



わかってはいけないんだけれどわかりそうになる。



「あいつらいつも(事実とは違うとはいえ)こんな快感を味わってるのか」って思ったらかなり気を付けないといけないと思った。



今まで陰謀論にハマるやつはただの馬鹿だと思ってたところあるけれど、出来のいい陰謀論にハマった時にその快楽を拒否することがはたして自分にできるだろうか心配になる




……というくらいに、この作品はほんとにめちゃくちゃ完成度が高くて気持ちよかったです。



最初はネタバレ全開で語ろうかと思ったけど、やっぱりもったいないのでやめ。

ネタバレを見てしまうとこの感動が味わえなくなるのでぜひぜひ自分でプレイしてみてほしい。

2000円と激安ですし、今ならスマホアプリとしてもプレイできますよ。









ミステリとしてもすごくよくできてたし、それが主人公個人のストーリーともシンクロしててめちゃくちゃ完成度が高かった

5話は18年前の事件と12年前の事件がつながっている。

どちらの事件も未解決。

18年前の事件は「御剣の父」と「狩魔豪」の因縁の対決であり

12年前の事件は逆転検事1で登場した「狼刑事」の父親が関わっている。


そして、どちらの事件にも共通して因縁がある人物がおり、
その人物が5話だけでなく、1話から4話まですべての事件を裏で操っている。




この黒幕はかなり卑劣な人物である。

しかし、彼が事件に手を染めなければならなかった理由を知った時、4話までで自分の道を迷っていた御剣は「自分にしかできないこと。自分がなすべきこと」を完全に理解し、迷いを吹っ切るという展開になっている。



5つの事件を全てきれいに1つに束ねて伏線もきれいに回収しきるというだけでミステリ作品としてとても見事だし、

それだけではなく、事件を解決していく過程が御剣という人物を完成させる物語としても見事にハマっており本当に素晴らしい。



3や6もそれぞれ素晴らしかったが、今までプレイしたシリーズ作品では私はこの作品が今のところ完成度がずば抜けて高いと思う。





この作品は、一度プレイし終わった後、犯人視点でもう一度見返したくなる


事件解説部分について自分で語りたいと思ったのだけれど、
アニヲタWikiの解説記事が素晴らしすぎて付け加えるところがなかったのでとりあえず記事へのリンク張っておきます。

ちょっと先になると思うけど、やっぱりパワポでわかりやすくダイジェストまとめ作りたい……。





本作は、2つの大きな未解決事件が話の軸となっている。


1つ目の事件はそれぞれ御剣の父や狩魔豪が挑んでも解決できなかった難問であり

もう一つは権力者が絡んでいて証拠が捏造されたり握りつぶされたりして大きな壁が立ちふさがっている問題だった。



当然、御剣一人ではとうてい立ち向かえない事件であった。




18年前の事件 
w.atwiki.jp



12年前の事件
SS5号事件




しかしこの2つの事件が未解決であったがゆえに、

事件の犯人はのうのうと権力者の位置に居座り

そして、事件に巻き込まれたある人物の人生を押しつぶしてしまった。

事件にも巻き込まれた被害者にとって頼れる人物は暗殺者だけであった。

そして、自分が生き延びるために、そして復讐のために

この被害者は自力でこの事件の犯人たちを排除する必要に迫られて、それを実行した。


この事件の黒幕はそうやって生まれた。







黒幕は、事件を裏で操る「絡新婦」であると同時に、復讐に燃えた「巌窟王」でもあった。

彼は執念深く計画を練り、一つずつ「自分の復讐」を妨げる存在を排除していった。

彼にとっては御剣は自分の復讐を達成するためのコマであった。





黒幕が復讐したかったのは5名。

18年前の事件で自分を殺そうとした「風見」とその息子「内藤」。(実際はこの二人は勘違い)

そして、12年前の事件を隠蔽するために自分を拷問し、自分の人生をめちゃくちゃに下3人。「王の影武者」「一柳万才」「美和マリー」。


1話では内藤をハメて殺人を犯させることで刑務所送りにした。

2話では「美和マリー」をそそのかして「内藤」を殺させた。

4話では「ミクモ」「籠目」を使って御剣を事件に巻き込み「一柳万才」を始末させる。

そして5話では「相沢シモン」を操って「王の影武者」を殺させようとした。





黒幕の人生は悲惨なものだったし、しかも誰にも助けを求めることができなかった。

そんな状況で自分の手で復讐するだけだったら同情の余地は大いにあっただろう。

特に12年前のSS5号事件は彼の暗躍がなければ絶対に解決できなかった。

しかし、この黒幕は自分の復讐のために罪のない人間を利用した。



1話で「内藤」を犯罪者にするために、罪のない人間を殺させた。

4話では「一柳万才」を破滅に陥れるために、「籠目」をけしかけてころさせ、しかもその罪を「ミクモ」に擦り付けようとした

5話でも自分と同じように親を殺された被害者であった「相沢シモン」を殺人者に仕立て上げようとした。




復讐のために、多くの人間を犠牲にし、さらに自分はその罪から逃れようとした。

悪と戦うために自分がそれと同じかそれ以上の悪に堕ちてしまったのである。

真犯人の解説






御剣は、こうした人間が生まれてしまうのは、

人が国を信じて頼ることができないからだということを痛感する。

検察がもっとしっかりしていれば、事件を解決していればこの犯人はこれほどの犯罪を犯す必要はなかった。

人々が自力救済をはからなくても良い国を守るため、

自分は検事としてその礎になることを誓う御剣であった。