19巻刊行時点で4000万部を突破した「鬼滅の刃」。今年に限れば売り上げでワンピースをしのぎ、日本一人気のコンテンツとなっている。映画も第二期も確定しており今後さらなる人気が期待される。
この前コンビニで、LiSAが歌う鬼滅の刃のOP曲 『紅蓮華』が流れたところ、店内にいた小学校1年~3年くらいと思われる子供が合唱しはじめた光景も見た。低年齢向けのコンテンツかというとそうでもないはずなのに、この年齢の子供たちにも浸透しているのだなと驚いた。
というわけですごく雑~に子供たちの話を聞いてみた
ただ、友人の協力を得て、80名ほどの子供たちを対象にして鬼滅の刃についての認知度を確認してもらった。ちょっと思ってたのと違ってて面白かったので簡単に共有しておきます。
なお、調査はあくまで雑に実施してもらった(放課後教室に集まった生徒に手をあげてもらうだけの簡単な形式)ものなので信頼性も一般性もない。異論は認めるし、むしろ「うちの学校では全然違ってこんな感じだったよ」というのがあればぜひ教えてほしい。 願わくば、ガチ勢の人がちゃんとアンケート用紙を使った調査してくれればと思ってる。
主題歌はみんな知ってるがアニメやマンガはそんなに見てない!?
①主題歌は9割以上の子供が知っている。これは低学年高学年を問わない。
なんでも学校の放送でも流してるらしい。紅白歌合戦にも出たとはいえ学校でアニソンが流れてみんな知ってる状態ってなんかもう時代違いすぎて震える。
- アーティスト:LiSA
- 出版社/メーカー: SACRA MUSIC
- 発売日: 2019/07/03
- メディア: CD
②作品やキャラクターの認知率もかなりの割合で高い
主人公のたんじろうやねづこだけでなく、アニメに出ていたキャラについても7割以上の子供が知っていた。曲だけでなく「キメツ」という作品であることやキャラクターはきちんと目にしているようだ。
③実際にアニメを見ている子供の割合はいきなり大幅に減少する
てっきりこれはアニメの影響かと思っていたのだが、意外なことにアニメを見ている子供は4分の1くらいだった。特に女の子がアニメを見ている率は低かった。男子が3割、女子が1.5割程度。
テレビで見ているという子はほとんどいなかったことから、家庭が動画サービスを利用できるかどうかが大きいようだ。*1
しかも、最後まで見たという子はほとんどいなかった。ストーリーが好きとかそうい話じゃあないのだ。
④アニメじゃないならマンガで見てるのかというと、マンガで読んだという子はもっと少なかった。
2割程度。特に小6の生徒が多かった。こちらは意外なことに女子のほうがマンガ持ってる率が高かった。これは小学校によって結果変わるかも。
⑤何をきっかけに知ったかというと圧倒的に歌で、2位が友達が持っているグッズから。そこからYoutubeでPVを見たりTikTokでダンスやコスプレを見たり、友達が絵を描いてるのを見たりするらしい。私達の頃と全然感覚が違いすぎてビビる。
だいたいこんな感じです。ぜひ他の学校でも調べてほしい。
つまりどういうことかというと
子供たちはまだ鬼滅のストーリーを理解してハマっているわけではない。キャラデザや歌などの表面的なところでとどまっている。
今後の潜在的な購買者層ということになる。4000万部も売れて子供の9割がOP曲を歌えるのにその子供たちがまだマンガを買ってなかったりアニメをちゃんと見てない。これすごいなって思った。
よくよく考えると、鬼滅の刃って幼い子供向けじゃないよね。仲間が平気で死んでいくし結構えぐい。なのに歌やPVの力でここまで浸透してしまっている。そして影響が出るのはまだこれから。
これだけ売れてるのにまだピークじゃないのだって考えたら本当に化け物みたいなコンテンツじゃね?
鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録 (ジャンプコミックス)
- 作者:吾峠 呼世晴
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/07/04
- メディア: コミック
余談。
ものすごい良いインタビューでした。作者さんはもちろん編集さんもすごい。こういうことがありうるから編集さん必要だなって思いますよね。ついでだから「多彩な技の種類とその名前」は作者が考えているのか編集がいろいろネタ提供してるのかとかも知りたいなー。
*1:正直アニメ見るならAmazonPrimeでええやんって思ってたけど結構USENとか他のサービス入ってる家庭多いのね……良く知らないからUSEN使う人の気持ちが全然わからへんのやけど何がいいの?それともネット回線とかケータイの契約でバンドルされてたりするの?