久々に逆転裁判シリーズを楽しみながらプレイしているのですが、
この作品は「知名度はめちゃくちゃ高い」(特に1~3はニコニコ世代ならみんな知ってそう)ですよね。
でも、そこまで売れてるイメージがない。
実際のところはどの程度売れてるのか?が気になったので調べてみました。
「逆転裁判シリーズ」の売り上げは累計810万本! カプコンの中では9番目に売り上げが多いシリーズ
結論から言うと、810万本売れてました。
2018年の報告書では670万本でしたから、ここ3年で140万本以上伸ばしていることになります。
シリーズ開始が2004年ですから14年間で670万本に対し、3年間で140万本という伸び方はかなり凄い。
https://www.capcom.co.jp/ir/data/oar/2018/finance/pdf/oar_finance04.pdf
どうやらアニメ放映をやったり最近とんでもない激安セールを時々行ったりしてたそうなので、これが原因かなとも思いますが……。
ついでだから、カプコンの作品を売上が多いタイトル順に並べてみました。
シリーズタイトル | シリーズ内作品数 | 販売本数 |
バイオハザード | 141 | 11000(30.1%) |
モンスターハンター | 50 | 7200(19.7%) |
ストリートファイター | 93 | 4600(12.6%) |
ロックマン | 158 | 3600(9.8%) |
デビルメイクライ | 35 | 2300(6.3%) |
デッドライジング | 22 | 1400(3.8%) |
マーベルVSカプコン | 16 | 990 |
鬼武者 | 16 | 840 |
逆転裁判 | 30 | 810 |
ロストプラネット | 17 | 630 |
ドラゴンズドグマ | 13 | 570 |
ディノクライシス | 13 | 440 |
魔界村 | 15 | 430 |
戦国BASARA | 31 | 400 |
大神 | 11 | 340 |
ファイナルファイト | 10 | 320 |
ブレスオブファイア | 15 | 320 |
1942 | 3 | 140 |
戦場の狼 | 2 | 120 |
ちなみに、シリーズではなく単体で一番売れたのはモンスターハンターワールドで、なんと1710万本売れています。
実際にこの成果によって、カプコンの売り上げは2017年から2018年にかけて30%も伸びるという狂った成長を達成しました。
……が、なぜかその時はそれほど株価は伸びておらず、株価が急に伸びたのはコロナの後ですね。
実際、モンスターワールドが出た時は売り上げは伸びたものの利益はそれほど伸びませんでした。これに対してコロナ以降は利益が倍近く伸びています。
これがなぜだかわかりますか?
このあたりの事情は面白いのでまた別途記事にしてもいいかなと思ったり思わなかったり。
カプコンはメインの3シリーズの比重が高すぎる。 これが上手くいくかどうかに業績が大きく左右される
見ての通り、バイオハザードシリーズとモンハンが圧倒的です。
この2つで過半数。ストリートファイターシリーズまで含めると62.5%。
この3つが上手くいくかどうかにかなり比重がかかっています。
ちなみにカプコンはソシャゲももちろん展開しています。
モンハンのソシャゲは5年以上運営されていたそうですしかなり人気もあったようですが、
後半は運営のクソっぷりが話題になっていましたね。
やはりカプコンはソシャゲ中心というよりもいまだにパッケージゲーム中心というイメージがあります。
ゲーム以外の売り上げ比率はそこまで高くなく、ソシャゲもそこまでではない。
日本のゲームメーカーは
ソシャゲ偏重になったスクエニやコナミ、ソシャゲを通り越して版権ビジネス中心になってるバンナムなど、
昔とはビジネスのイメージが違ってしまった会社が多いですが、
そんな中カプコンは昔からの人がイメージする「ゲーム会社」であり続けている珍しい企業と言えます。
実際に、モンハンやバイオハザードの新作が発売される年とそうでない年の売り上げの差がかなりあります。
最近はバイオハザードシリーズもナンバリングタイトル以外にコンスタントにタイトルを出すようになってますが8が上手く言って本当によかったね……という感じでしょうか。
ソシャゲー展開に注力しない代わりに、日本国内よりもむしろ海外への展開を重視しており
最近出ている作品なんかを見ていると「むしろ洋ゲー」というべき作品が多いですね。
逆転裁判が割といろんな実験や挑戦ができているのも、旗艦の3本がしっかりしてるから、と言えそう
3以降の作品を10何年ぶりにプレイしている超ニワカプレイヤーですが
逆転裁判シリーズ、基礎的なフォーマットはしっかりしつつも作品ごとにいろんな取り組みがあって面白いです。
逆転裁判は明らかに国内向けタイトルです。
国内特化向けタイトルとしては抜きんでたセールスを達成できていますし、
それでいて会社の屋台骨的なポジションを背負わされていない。
このあたりの理由で、いろんな取り組みができているのかなと思ったりします。
私は久々にやってみたらとても楽しめました。
やっぱり逆転裁判良いです。とても面白い。
またすごいセールをやるかもしれないので、皆さんもその際には久々に4~6や、逆転検事なんかをプレイしてみてはいかがでしょうか。
全般的に、カプコンのIRページは面白い
IRというと投資家向け情報ということでお堅いイメージがありますが、
カプコンの場合は、作品別にどの作品がいくら売れてるというのがとてもわかりやすくまとめられており、
むしろゲーマーの方がわかりやすい作りになっています。