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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「推しの子」最終話  もう赤坂アカは、インスタントバレットを描かない。そのことがわかってしまってつらい

めちゃくちゃぶっ叩かれてるからどんなひどいエンドなんだろうかと思ったけど。


私にはむしろきれいに終わってるように見える。


1巻で計画した通りの地点にちゃんと着地させていると思う

悲しくないなんて嘘を重ねながら
ここまでたどり着いた。
そんな嘘たちが、暗闇に生きる誰かに何かを与えていくんだと思う。
それはまるで暗い程により輝く夜空の星みたいに


最初から計画した通りというのは嘘ではないと思うし、作画のメンゴ先生とはちゃんと意思疎通ができていたこともよくわかる内容だった。



終わり方に文句を言ってる人は、文句を言うタイミングが遅すぎると思う

それにしても、みんなこの終わり方嫌なのか・・・そうなのか。

いろいろと消化不良だし伏線が回収されてないというのはわかるよ。


でも、この作品もうコレ以上引っ張るのが無理なことはわかってたことじゃん。



ぶっちゃけ、ルビーがアクアの中の人が先生だと知ってしまった時点で、もう物語の推進力なくなってたわけじゃん。
カミキがやべーやつだったというのはもっと前から明かしてしまっていたし、ニノの扱いでちょっとだけおっと思ったけどもうこの物語のクライマックスは終わってたじゃん。
二次創作が楽しめる期間が伸びた代わりに、原作のクライマックスは最終回より前にもう終わってしまってたわけじゃん。

それならいろいろと引っ張らずにあっさりと終わらせるのはむしろ正解だと思ってて。
そのために一番邪魔なのは間違いなくアクアなんだから、さっさと殺すしか無いってのは私には大いに納得行く話なんだけれど。



怒るなら変なところでルビーがアクアの正体を知ってしまった展開のところで怒るべきだった。
ここで怒ってる人は最終回が盛り下がったことを怒る資格があると思う。
「こいつ、一時の盛り上がりのために一番大事なカードを切りやがった。もう終わりじゃん」って。



これ証明はできないけど実際私そのあとこの作品真面目に読むのやめたからね・・・。
少なくともそれまで毎話のようにリアルタイムでブクマつけてたけどそれ以降はリアルタイムで読んでないし単行本も買ってないという事実はあるよ。



で、ここで怒らずに歓迎してたのに、終わり方にケチを付けるというのは私の中ではあんまり理解できない。
国民民主党を支持した後で日本の金利が急上昇してから怒るようなもんで、もうちょっと後のこと考えようよってなる。




本当に終わり方「だけ」に不満を持っている人がいるのであれば、終わりまではずっと楽しめたというわけで、その人達はむしろ最大限この作品を楽しめたということだから誇った方が良い

わかってたけどそれでも許せないという感情は理解するけれど、そこで怒ってしまうということはみんなはそんなにアクアやルビーのことが好きだったのだろうか?
少なくとも私は、アクアは作者からそれほど愛さていなかったように感じるのだけれど、だからこそ読者の方で愛が深まってしまったのだろうか。



だとしたら、私はその人たちのことをむしろ羨ましいと思う。



そんなに終わり方に文句を言うということは、それだけ終わり直前まで楽しかったということだから。
つまり、本当に最後の最後以外はずっと楽しめていたということだから。
そこまでずっと感情移入して楽しむことができていたってことだから。




私はそこまでこの作品のアクアに感情移入できなかった。



私がこの作品で最も感情移入して泣いたのは主人公たちではなく2.5次元舞台編の脚本家や、アイドル俳優さんだ。

あそこが一番面白かったと今でも思ってる。

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一番好きなキャラは黒川あかねだし、あかねを遠ざけるようになってからはなんか乗り切れないなと思ってた。





あえていうと横槍メンゴの絵がエモすぎたとか、アニメがうまく行き過ぎたというのはあるかもしらない。

私はまじでアクアが死んだことについてはむしろ「まぁそうなるよね」「殺し方が雑すぎるけど」くらいに思ってたけど
それでも葬式の時の有馬かなみてるとちょっとグっと来てしまうところあったもんな。

そもそも有馬かなってぶっちゃけ物語の構造上ではそんなに重要な存在じゃなかったはずなんだけれど
超重要キャラであるあかねより優遇されてて、明らかに好かれるキャラだったよね。

そのせいで、有馬とあかねのどっちとくっつくかとかの議論もされてたし、メンゴパワーまじで恐ろしい・・・。



メンゴパワーで想像以上に途中が盛り上がったりキャラクターが愛されすぎてしまったので、

なんかみんなの評価がバグったり、みんながハッピーになる展開が勝手に期待されてしまって、
その期待を裏切る結果になったことにみんながキレてるって感じかな。

だとしたらメンゴ先生の絵が魅力的すぎるのが悪いとしか言いようがないな。

多分赤坂アカの絵なら、かぐや様のときほど叩かれるような酷さはなかったと個人的には思う。




まあそれはそれとして私は赤坂アカはインスタントバレットのリメイク作らない限り許さないけど、最終話を見て、もう「インスタントバレット」が作られることはないんだなってはっきりわかったのが辛かった

インスタントバレットのリメイク作らない限り

どれだけ売れても最終回付近になると叩かれ続け

インスタントバレットを越えられなかったと罵られ続け

一時的に社会現象になるまでヒットしても作品が何も後世に残せない運命を背負った男、赤坂アカ。

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でも、最終話を見て、「そういう話ではない」というのはわかっていても

世界に見捨てられたはずのルビーがあっさりと立ち直った描写を見て「ああ、赤坂センセはもうibのことを描きたいという熱意はないんだな」って思ってしまった。

ibはまさに最終話のルビーみたいな状態の子供が七転八倒しながらあがきまくる話なのだけれど

そういうものをここまであっさりとスルーできてしまうということは少なくとももう彼の中にここの部分の葛藤はないのだろう。

だから、もう私が赤坂アカを許さない話ももうおしまいなんだ。 可能性がゼロなら、気にしても無駄だ。



id:tai21 カミキという明確な敵がいたルビーと「世界の不条理と理不尽」が敵のibの連中とは似ているようで対極にいるような。「明確な敵がいるってのはすごい幸運なんだよ!」

え・・・ルビーってカミキと戦いたかったのにアクアといっしょに明確な敵そのものが奪われたって描き方になってない?
ルビーもカミキと戦いたかったけど、最終話のナレーションで「世界の不条理と理不尽」が敵ってことにされちゃってると思うんだけど・・・。




仕方がないから、未完成のインスタントバレットをまた読み直しす作業に戻ります。


ちなみにインスタントバレットは面白いか面白くないかでいうと別に面白い作品ではない。

でも「好き」になれる作品なのだ。

推しの子に対しては途中から醒めた態度を取っていた私がこれだけ執着してる作品なのだから

推しの子を終盤の終盤まで楽しめて終わり方にだけ文句いってるやつらこそ読むべきだ。きっと私よりずっと楽しめるだろう。